SSブログ TJ-Novelists

アニメやマンガ、ゲームから妄想したSS(ショートストーリー)を書き綴るブログです。

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51.チャイナドレスは核兵器!? 前編(佳奈多コス)

――学園祭当日の朝。

「………………き」

「着替えました」

今までに無いくらい最高にブルー色を発している佳奈多さん。

「なんで私がこんなことしなきゃならないのよ…」

なぜこんなにもテンションがメランコリー状態かと言うと…。

「わぁぁ……二木さん最高に…いえ、棗さんの言葉を借りるとくちゃくちゃ可愛いわっ!!」

「ぜんっぜん、全く、ちっとも嬉しくありません」

今寮長室に立っている佳奈多さんは、チャイナドレスに身を包んでいる。

足元は高めのハイヒール。

腕組みをして不貞腐れている様子が、結構チャイナドレスに似合っている…といったら悪いかな。

「あら直枝くん、早速二木さんに見とれてるわね~?」

「い、い、いやいやいやいや…」

う…正直見とれてたけど、そうハッキリ言われると困るっ!

「直枝」

僕を睨みつけてくる佳奈多さん。

「な、なに?」

「目線がいやらしい」

「そ、そんなつもりないからっ」

もう佳奈多さんまでっ!

「――下はスパッツって言ったけど、どしたの?」

寮長が佳奈多さんの脚を見ている。

「スパッツですとスリットから脚が見えたときに見栄えが悪いので、学校指定の水着で代用しています」

「二木さんってさ、嫌がってる割には変に凝り性よね」

「…放っておいてください」

「――では、校内巡回してきます」

「いってらっしゃ~い」

「頑張って」

僕と寮長で佳奈多さんを見送るが…。

――ヨロヨロ、ヨロヨロ…

どうにも足元が覚束ない。

「もしかして二木さん、あんまり高いヒールの靴は履かない?」

「あ、は…はい」

返事をした瞬間。

 

「え!? あ、きゃっ!?」

 

――くきっ、すてーーーんっ!

 

佳奈多さんが盛大にコケた!

 

――ぽかっ

「はうっ!?」

しかも、転ぶときに足から飛んでいったハイヒールが佳奈多さんの頭に直撃した!

 

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「あたた……」

「二木さんっ!?」

「大丈夫、佳奈多さん!?」

「だ、だいじょうぶ…」

 

床に手を着いて上体だけ起こす佳奈多さんだが…

「う…」

「ど、どうしたの直枝くん…顔真っ赤よ?」

「……」

「……」

「は、ちょ、ちょっと直枝っ!? ど、どこ見てるのよっ!!」

ザッとスリットを両手で閉じる佳奈多さん!

「ごっごごご、ごめんっ!」

「最低っ、ホント最低最低最低っ!」

「わーわーわーっ、ホントそんなつもりなくて…ごめんっ!」

な、なんで男ってそういうところに目が行っちゃうんだろうっ!