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SSブログ TJ-Novelists

アニメやマンガ、ゲームから妄想したSS(ショートストーリー)を書き綴るブログです。

Traffic Jam Products

かなたんでGO!えくすてんしょん 第8回

素っ気無し、愛想なし、配慮なしの佳奈多が送る シュール系ラジオ。2009年にTraffic jamで全13回放送(書いた)。実際にお便り募集を行なっていました

 

再アップのついでにお便りを増量加筆して再度お届け!

 

※初回執筆時は12月でした

 

***

 

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こんばんは。

私は風紀委の委員長を務めている二木佳奈多。

それじゃあ、さっそく始めましょうか。

『かなたんでGO!』

 

はぁ…。

このラジオ、好評らしいわね。

あーちゃん先輩の話だと、WEB拍手がたくさん寄せられるそうよ。

はぁ、あんまり期待されても困るわ。

普段通り話してるだけなんだから。

私の話なんて聴いて何が面白いのかしらね?

それが一番の疑問。

まぁ……

…それでも聴いてくれている人に感謝よ。あ、ありがと。

コホンっ!

それより、この前少しだけここの地域に雪が積もったわね。

その時のあの集団の騒ぎっぷりったら……はぁ。

あの集団って、リトルバスターズよ、リトルバスターズ。

特に棗先輩には困りものだわ。

学校中の雪をかき集めてかまくらを作り出すし。「中でラーメン食うんだ!」ですって。

それで完成してラーメンを持ち込んだ瞬間、かまくらが崩落。

全く何を考えてるんだかわからないわ…。

余談はこれくらいにして、フツオタ(普通のお便り)でも紹介しようかしら。

ラジオネーム・匿名希望さんから頂きました。

 

『佳奈多さん、はじめまして』 はい、はじめまして。

『かなたんでGO!とっても面白いです。応援してます^^』

 

応援って……て、照れるじゃない。

別に面白くしようと思ってるわけじゃないから。

さっきも言ったけど、ただいつも通り話してるだけ。

けど…そうね。

こういうお便りは励みになるわね。

私も無理矢理だけど、やっている甲斐があるというものよ。

 

じゃあ、と。

いつものコーナーに入ろうかしら?

『かなちゃんのらぶり~アドバイス』

リスナーの悩みを大募集。

それをこの私、二木佳奈多が解決するコーナーよ。

思ったんだけど。

基本的に悩み事って、自分で方向性を決めてから人に話すものだから人のアドバイスなんてあまり聞いてないんじゃないかしら。

まぁいいわ。

では1枚目。

ラジオネーム・銃さんから頂きました。ありがと。

 

『気づいたら好きなキャラの半分以上が何処か暗い過去を持っているのばかりです。やはり自分も暗い奴なのでしょうか?』

 

キャラなんて大抵一つ二つ暗い過去の話題を持ってるものよ。

そうしないと引きの要素がないじゃない。

とどのつまり、大人の事情というヤツよ。

次。

ラジオネーム・匿名希望さんから頂きました。ありがと。

 

『鈴木さん、はじめまして! いつも聴いています』 絶対聴いてないわよね。

『うわぁあぁあ!? どうしよう!? 台所に…台所にGが出ましたッ!! 僕の手にはキンチョールしかありません! これで太刀打ちできるでしょうか!?』

 

Gって…もしかしてゴルゴ?

彼にキンチョールで挑むのはあまりにも無謀よ。

逃げなさい。

あ、けど背を向けたらジ・エンドか…。

諦めなさい。

次。

ラジオネーム・幽撃隊さんから頂きました。ありがと。

な、長いわね……。

コホン、読ませてもらうわ

 

『長文で失礼します。

これから話すお話は冗談ではなく、本当に私の身に起こった出来事です。

きっと信じられないでしょうが、徘徊する死者……いわゆるゾンビと遭遇した話です……。

福岡市H区。

私が塾で遅くなってしまった夜のことでした。

静まり返った夜道、一人で歩いていると少し離れた電柱のそばから人影がゆらりと現れました。

そのときは全く疑問に思いませんが、今考えるとソレは電柱の側から「起き上がった」んです。

あの時は「人がいるな」と思ったくらいで、普通に歩いていました。

けれどその人影に近づくにつれて私は異常に気付きました。

こちらに向かって歩いてくるのですが、その歩きは――表現するならばこの世とあの世の間を当てもなく徘徊している――が的確だと思います。

加えてこの世の物とは思えない、低く、地の底から湧き上がるような声がもれていました。

私は怖くなって、ソレを迂回するように離れて歩いていたのです。

ソレはさ迷うようにゆっくりとふらついていたので、その距離で十分だと思ったのです。

けど、ソレが壁にぶつかった瞬間でした。

壁にぶつかった拍子に向きが変わって、私のほうにフラフラと寄ってきたのですッ!

電灯に照らされ姿が浮かび上がりました。

その顔は死者のそれそのもの――白を通り越して土気色。

乱れた髪と血走った目、鼻につくすえた臭い。

それが死者の呪いとも取れる嗚咽を漏らしながら私に向かってきたのです!!

あまりの恐怖で私は声も出せず足すらも動きません!

今考えると金縛りだったかもしれません。

身動きが取れない私にソレが迫ってきます!

奥歯がガチガチとなり、パニックになりながらもなんとか必死になって手でつかんだのはポケットに入れていた私のスマホ。

それには防犯ブザーがついていました。

この世の物ではないソレに効くかどうかなんか考えることもできず、とにかく必死でヒモを引き抜きました!

すると驚くことにです!

けたたましい音が辺りに響き渡ると同時に、ソレが音に驚いたのか転倒しました!

逃げるチャンスが生まれたのです!

けれど、倒れたソレがそれでも這うように私に寄ってきて手を伸ばすのです!

まるでブザーを止めてほしいかのように!

私はそれで防犯ブザーが効果があることを確信しました。

ブザーを鳴らしたまま私は駆け抜けました!

恐怖で目から涙があふれ出て、口からは小さな叫びが漏れていたと思います。

家について、すぐにお母さんの胸に飛び込みました。

本当に本当に恐怖の体験でした。

次の日、新聞やニュースを隅々まで見ましたがゾンビ騒ぎといった報道はされていませんでした。

もしかしたら私がそのときだけ違う世界に足を踏み入れていたのかもしれません。

けれどもし本当にソレが存在しているとしたら……。

佳奈多さん、それにこれを聞いている皆さんもどうか、どうかお気をつけください……』

 

それ、ただの酔っ払いだから。

電柱の影で吐いてたんでしょうね。

次。

ラジオネーム・ナイトレイさんから頂きました。ありがと。

 

『かなたんかなたん』 なによ。

『歌を歌ってください!』

 

嫌よ。

つ――。

(は? なに、スタッフ?)

(え、尺が合わなくなるから歌え?)

(い、嫌よ)

(そこをなんとかって……)

わ、わかったわよ。

歌うわ、歌えばいいんでしょう!

もう…っ。

……。

あ、あー。んっ、んんっ。

い、いくわよ。

 

だんごっ、だんごっ、だんごっ、だんごっ だんごっ

だんごっ、だいかぞく~~

 

……。

も、もういいでしょ!

つ、つ、次よ次、次いくわ!

ラジオネーム・相川君さんから頂きました。ありがと。

 

『僕はいつでも大好きなS・Sさんの近くにいるように心がけています。この前もS・Sさんに無視されるなどして濃密な時間を過ごしました。夢の中でなんてラブラブです。これだけ一緒にいれば好感度がうなぎ昇りだと思います。そろそろイベントのひとつも起きてもいいころだと思いますがどうでしょうか?』

 

一緒にいればいるほど下がることもあるわ。

けど安心して。

あなたの好感度は最初からゼロ。

次。

ラジオネーム・身長137cmの瀬尾間鈴さんから頂きました。ありがと。

 

『最近ボクは、身長が低くて、女顔で童顔、そして声変わりをしてないという理由で親友に女装させられます。ボクは今すぐカッコよくなって見返したいのですが、どうすればいいでしょうか?』

 

どこの学校にも1人はいるみたいね。

女装が似合う人が。

いいじゃない、女装して楽しめば。

…これじゃアドバイスじゃないか。

カッコよく……そうね。

北斗の拳のケンシロウは格好良いと思うのよ。

だからあなたも胸に七つの傷をつけたり太眉にしたり突然服を破り捨てる等すれば格好良くなるわ。

次。

ラジオネーム・古式みゆきさんから頂きました。ありがと。

 

『佳奈多さん、先日はありがとうございました』 いいわ、これが仕事だから。

『佳奈多さんがおっしゃった通り、両方の目に眼帯をしたのですが、私が不甲斐ないばかりにフォースを感じ取ることが出来ませんでした。ですが…宮――優しい殿方が私の手を引いてくださり事なきを得ました。それ以来、その方のことが気になって仕方がありません。これはやはり……でしょうか?』

 

つり橋効果、って知ってる?

揺れるつり橋を渡るときの緊張の鼓動を、一緒にいる人に対しての恋の脈拍上昇と思ってしまう現象。

つまりそれは勘違い。

次。

ラジオネーム・となりの井ノ原くんさんから頂きました。

 

『この前、能美さんの「アンチエイジングとはなんでしょうか?」という質問に井ノ原くんが自信満々に「年甲斐もないってこった」と教えてました。私も一瞬納得しかけました』

 

どおりでクドリャフカが変なことを言っていたわけね。

ふーん。

……ねえ、井ノ原。

この時間なら男子寮よね?

命乞いをする心の準備はOKかしら?

収録が終わったらすぐ行くから。

次。

ラジオネーム・ロマンティック大統領さんから頂きました。

 

『いつも聴かせてもらっている』 ずいぶんとエラそうね。

『実はひどく困っていてな。俺には昔から長い間一緒にいる理――幼なじみとでも言える友がいる。近頃そいつを見ると妙に胸が高鳴るのだ。剣道にも集中できん。もしやと思うが…これは…。そうだとしたら、俺はどうすればいいと思う?』

 

恋ね。

間違いないわ。

今まで友人と思っていた女の子。

ある日、その人の何気ない仕草を見て恋心が芽生える…。

よくあることだから安心していいわ。

幼なじみだなんて、どんなゲームにも必ず一人はいるくらいよ?

ベタ過ぎるシチュエーションと言っても過言ではないでしょう。

友人だと思っていた娘を好きになることは特別じゃない。

悩むこともない。

きっと、恋心を打ち明けたことで今の関係が崩れることを危惧しているのね。

ロマンティック大統領さんは…思いを秘めたままでいいのかしら?

今のままでは、ずっと幼なじみのまま。

思うばかりじゃ想いは届かない。

やって初めて光が見える。

結果が出るまで勝負はわからないのよ。

 

老婆心が過ぎたわね。

そんなロマンティック大統領さんのリクエストは

山下達郎さんの『クリスマス・イヴ』

 

 

……聞き飽きたんだけど、これ。