SSブログ TJ-Novelists

アニメやマンガ、ゲームから妄想したSS(ショートストーリー)を書き綴るブログです。

Traffic Jam Products

かなたんでGO!えくすてんしょん 第11回

素っ気無し、愛想なし、配慮なしの佳奈多が送る シュール系ラジオ。2009年にTraffic jamで全13回放送(書いた)。実際にお便り募集を行なっていました

 

再アップのついでにお便りを増量加筆して再度お届け!

 

※初回執筆時は1月でした!

 

***

 

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こんばんは。

私は風紀委の委員長を務めている二木佳奈多。

それじゃあ、さっそく始めましょうか。

『かなたんでGO!』

 

はぁ…。

…………。

…………。

別になんでもないわ。

まずは。

あーコホン。

明けましておめでとうございます。

今年も宜しく。

もう1月の中頃だからどうかと思ったけど。

礼儀ね、言わば。

それにしても、学校が始まってもまだ正月気分が抜けてない人がいるわね。

特に葉留佳。

……はぁ。

本当に困りものよ。

筆箱忘れたって言うから、葉留佳の鞄の中身をチェックしたのよ。

そしたらすごろくとカルタと福笑いに羽子板って…。

なんで学校にまで正月フルセットを持ってきてるのか疑問よ。

何度も付き合わされる私の身になってほしいわ。

それにカルタ。

いい加減読むほう飽きたから、次は私が取る方に回るから。

そろそろフツオタ(普通のお便り)の紹介をするわね。

ラジオネーム・みかんを食べると指が黄色くなりますよネさんから頂いたわ。

 

『やーやーお姉ちゃん、新年早々ごくろうさまっ! ところでさ。お姉ちゃん、なんで今日晴れ着着ていったの? お姉ちゃんやってるのってラジオだよね? だったら別に晴れ着着ても見えないじゃん。なんか嬉しそうに髪いじってたからなんも言えなかったんだけどさ。まさか気付かなかったんじゃないですよネ?』

 

は、葉留佳っ!?

そ、それはっ!

…………。

フ、フン。

き…今日は晴れ着でラジオをやりたかっただけよ。

べ、別に今年初放送だから気合いを入れたとか、リスナーにそれが見えないことを忘れてたとか、そ、そういうのじゃないから。

……。

ちょ、ちょっとそこのスタッフ!! なんで悶絶してるのよ!

~~~~っ!

次!!

次のコーナーに行きますっ!!

 

『かなちゃんのらぶり~アドバイス』

はぁ…はぁ…コホンコホンっ!

ん、あー。

リスナーの悩みを大募集。

それをこの私、二木佳奈多が解決するコーナーよ。

思ったんだけど。

悩みは自分で解決するべきよ。

じゃあ、一枚目。

ラジオネーム・うんがーさんから頂きました。ありがと。

 

『いったい誰よ!? 羽子板のバツゲームの墨に油性インク混ぜたヤツはっ!? そうよ、あたしの額には今もうっすらと『肉』の字が浮かんでいるわ! 無様でしょ! 笑いたければ笑いなさいよ笑えばいいわ! あーっはっはっは…は…は…うわぁぁぁんっ』

 

そういえば…。

いつだったか、井ノ原が「なんか黒くて書けるもんねぇか?」って寮長室に来たから、詰め替え用の黒インク渡したことがあったわね…。

恥じることはないと思うわ。

例えば……そう、キン肉マンを見てみなさい。

彼はいつも額に肉の字がくっきりと浮かんでいるけど、それを恥かしがっているところを私は見たことがないわ。一度も。

気の持ちよう次第じゃないかしら。

次。

ラジオネーム・銃さんから頂きました。ありがと。

 

『朝なかなか起きれません。どうしたらいいでしょうか?』

 

知らないわよ。

次。

ラジオネーム・匿名希望さんから頂きました。ありがと。

 

『かなた~んっ! あ、ハッピーニューイヤーッ!』 なに、そのテンション。ハッピーニューイヤー。

『突然だけど、マサチューセッツ工科大学と東京特許許可局って言ってみてくれ』

 

フン。くだらない。

マサチューセッちゅ工科大学、東京特許きょきゃきょきゅ。

…………。

マサチューセッちゅ…ん。マサチューセッちゅ。マサチュー…セッちゅ…ぐっ…。

東京特許きょきゃきょきゅ。

……。

と・う・きょ・う・とっ・きょ・きょ・か・きょ・きゅ。

はい、次。

ラジオネーム・年齢=彼氏いない歴さんより頂きました。ありがと。

 

『友達の結婚式に呼ばれたのですが、他の予定と被ってしまっていけそうにありません。何と言えば角が立たないでしょうか?』

 

結婚式はまだ呼ばれたことがないからわからないけれど……。

特別に飾らないほうが自然だと思うわ。

いつも通り「次は絶対行くから」でいいんじゃない?

次。

ラジオネーム・となりの井ノ原くんさんより頂きました。ありがと。

 

『この前井ノ原くんが近くの駐車場を見て「月極っつーと月を極めた奴しか入れねぇのか!?」と鼻を鳴らしていました。井ノ原くんは何と戦いだしたのでしょうか?』

 

セーラームーンかなんかじゃない?

どうでもいいわ。

次。

ラジオネーム・アスパムさんより頂きました。ありがと。

 

『佳奈多さん、アスパムー!』なにそれ、挨拶? あすぱむー。

『青森には八戸(はちのへ)を筆頭に、一戸から九戸まで「へ」が続く地名が太平洋側に密集しています。けど僕は気づいてしまったのです。その先に……その先に尻屋崎(しりやざき)があったのです!! もしや尻から何か漏れているのでしょうか!?』

 

…………。

……!

危ないわね、一瞬その由来を信じかけたわ。

由来はまた違うそうだけど諸説あるみたい。

次。

ラジオネーム・新世界の神さんより頂きました。ありがと。

 

『先日、デスノートというノートを拾ったのですが使い方がわかりません。どうしたらよいでしょうか?』

 

まずは英語から勉強しなさい。

次。

ラジオネーム・第二のキラさんより頂きました。ありがと。

 

『この前、教室の窓からボーと外を見たらノートが落ちてるのが見えたの。それを拾って持ち帰ったんだけど、なんとそれ、デブスノートだったの! まずは何をしたらいいと思う!?』

 

はぁ…小学校1年生の時に習ったでしょう?

まず持ち物には自分の名前を書く。

基本よ、基本。

次。

ラジオネーム・第三のキラさんから頂きました。ありがと。

 

『少し前の話だが、私はデブスノートなる物を拾い持ち帰った。どうしたらいい? 指示を』

 

あなたたちには『拾い物を職員室に届ける』という選択肢がないわけ?

次。

ラジオネーム・筋肉革命さんから頂きました。ありがと。

 

あなたの年賀はがき、見事に切手シートが当たったらしいわ。

気を利かせたスタッフがもう交換してきてくれたから。

よかったわね、あとで直枝に渡しておくわ。

次。

ラジオネーム・(21)改め白馬の貴公子さんから頂きました。ありがと。

 

『去年の話になるが、二木、おまえに『そろそろ三次元に目を向けろ』と言われたおかげで俺はようやく目を覚ますことが出来た。するとどうだ。世界が開けたんだ。そして俺は…彼女と出会っちまったんだ。淡々と仕事をこなす華麗な姿は胸を焦がし、クールに全てを見つめる瞳はまるで母なる海ほどに綺麗だ。俺のハートは彼女にまんまと盗まれちまったのさ…二木佳奈多という女性に』

 

あっそ。

 

時間が来てしまったようね。

では、また来週。