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SSブログ TJ-Novelists

アニメやマンガ、ゲームから妄想したSS(ショートストーリー)を書き綴るブログです。

Traffic Jam Products

130.ルームメイト(佳奈多×クド)

リトルバスターズ! 恋・愛

#シチュ:同室の佳奈多とクドが一緒にお出かけです。百合百合w

 

――土曜日。あいにくの曇り空。

 学校も委員も休みということもあり、クドリャフカと二人で買い物に出ていた。

 秋物の服選びだ。

 

「たくさん買いすぎてしまいました…」

「だからほどほどにしなさいっていったでしょう?」

「ですが…」

 私と一緒に選んだ服が入った紙袋を抱きしめるクドリャフカ。

「はぁ…そうね、どれも似合うって言った私にも非があるわね」

「いえっ、決められなかった私が悪いのですー…ですー…すー…」

 どれの服も似合ってたんだから嘘はつけない。

 まさか4着とも買うとは思いもしなかったけど。

「私もたくさん服を買っちゃったし、部屋に戻ったら二人で合わせてみましょ」

「はいっ」

 

 寮の近くの河原沿いの道を通りかかったとき、ついに曇天だった空が泣き出した。

 

「ああもうっ、天気予報だと夜までもつって言ってたのにっ」

「わふーっ!」

 傘を持って来ていない私たちは、買ってきた服を胸に抱きながら寮まで濡れ鼠(ねずみ)になりながら走るハメになってしまった。

 

 

 寮の部屋に着くころには、二人ともバケツの水を被ったかのように濡れてしまっていた。

「わふー…びちょびちょです…」

「ちょっとそこで待ってて。今タオルを持ってくるわ」

 洗面所にタオルを取りに行ったついでに、湯船のお湯を捻る。

「はい、タオルよ」

 自分の髪に別のタオルを当てながらクドリャフカにタオルを手渡した。

「さんきゅーです」

「それとお風呂にお湯を入れてるわ。ほらタオル貸して。私がきちんと拭いてあげる」

「わふっ、わふ~っ」

 はにかんだような笑顔で私のなすがままになっている様が愛らしい。

「二人とも冷えてしまったことだし、一緒にお風呂入りましょ――…はい、おわり」

「一緒に、ですか?」

 タオルを取ると、クドリャフカがキョトンとした顔で止まっていた。

「そう。二人で一緒に」

「え…?」

 

 

 

「……」

「クドリャフカ、どうしたの?」

 体を洗いながら、湯船の中で虚空を見つめ固まっているクドリャフカに声をかけた。

「は、はいッ!?」

「…どうしたの?」

「いっ、いいいいいいいえっ! なななななんでもありませんですますはいっっ」

 顔を桜色に染めてそっぽ向きっぱなし。

「…壁ばっかり見てるけど」

「いっ、いえっ!! わわわわわたしは決してそのやましいことなどこれっぽっちも考えてなくて考えてませんっ!!」

「?」

 私を一瞬だけ見たあと、真っ赤になって大慌てで壁とにらめっこを始めている。

 

 ……。

 そういえば、こうやって普通に一緒にお風呂に入るのは初めてだっけ。

 クドリャフカの初々しい反応が可愛らしくて、つい笑みが零れる。

 

「クドリャフカ、私も入れてくれないかしら?」

「ははははいッ!」

 ザバーーーッ!!

 声をかけた瞬間、バネ仕掛けの人形のように立ち上がった。

「なにも立ち上がらなくてもいいじゃない」

「でっ、ですが私が入ってると佳奈多さんが……」

 たしかにこのお風呂だと二人で並んで入るときつい。

 けれどこうすれば……。

 

 

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「これでどうかしら?」

 湯船の中でクドリャフカは私のヒザの上。

 こうやって二人でくっついて座れば場所を取られない。

 クドリャフカはというと。

「……こっ、これはとてもそのあのえと……とても恥かしい……です」

 耳まで真っ赤にして、私のヒザの上にちょこんと体育座り。

「そう?」

 私は後ろからクドリャフカの白い体にそっと腕を回した。

「ひゃっ…か、佳奈多さん…」

「…なぁに?」

 クドリャフカの肩にあごを乗せる。

「佳奈多さん…」

「ん…?」

「あの……」

「……」

「……」

 最初は固かったけど、次第に体の力が抜けていくのが腕に伝わってきた。

「……とても温かいです」

 クドリャフカが力を抜いて私に寄りかかってきた。

「そうね、私も」

 クドリャフカのほっぺたに自分のほっぺたをくっつけると、クドリャフカが軽く押すような反応を返してきた。

 そのまま二人でほっぺたをくっつけ合ってジャレ合う。

 

「――佳奈多さん」

「…なぁに」

「私は佳奈多さんとルームメイトになれて幸せです」

「ふふふ、いきなりどうしたのよ?」

「いえ、そう思いましたので…」

「……」

 

 水滴が水面に落ちる音。

 

「……」

「私もよ、クドリャフカ」