SSブログ TJ-Novelists

アニメやマンガ、ゲームから妄想したSS(ショートストーリー)を書き綴るブログです。

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76.わたし、だってキミのことが……

#コメントレスより

 やはり個人的には佳奈多はデレデレ状態の方が好きだったりしますねw

 普段は「あっそ」とか「ふーん」とか「馬鹿じゃないの?」しか言わないのに、いざ二人きりになると……

 

――夕方の学校。

「あら、直枝じゃない」

 僕が帰ろうと学校の玄関に行くと、そこには佳奈多さんがいた。

「こんな遅くまで残ってたの?」

 右手で髪をふぁさと払う佳奈多さん。

「どうせまた誰かに用事を押し付けられてたんでしょう?」

「あ…いや、あはは」

「図星? 救い難いお人よしね」

「あなたみたいなのをなんていうか知ってる?」

「え、なんだろ?」

「馬鹿」

「う……」

「もしくは阿呆」

 ひどい言われようだ…。

「……」

「とっ」

 佳奈多さんが突然引っくり返ったような声をあげた。

「?」

「と、と、ところで直枝は、ひと…り?」

「うん、そうだけど」

「そ、そう」

「……」

「……」

 どうしたんだろう?

 佳奈多さんはうつむいたり、手でスカートの裾を掴んだりと落ち着かない。

「じゃあ、佳奈多さん、僕はいくね」

 立ち去ろうとすると。

「ま、待って」

 佳奈多さんに呼び止められた。

「どうしたの、佳奈多さん?」

「あ、ええと…」

「その…」

「えっと……ね」

 俯きながら指と指をしきりにモジモジさせて、足で「の」の字を描いている。

「……」

「……」

「……よ、よかったらっ」

 自分の鞄をキュッと胸に抱きしめる佳奈多さん。

「……ぃ……ぃ……」

「?」

「……」

 ゴクリ、と佳奈多さんが喉を鳴らした音が聞えた。

 そして佳奈多さんが顔を上げる。

 まるで小さな子犬みたいな上目遣いが僕を捕らえて放さない。

「い……」

「いっしょに…かえろ?」

 

 

 はいw

「一緒に帰ろう」の一言を言うだけなのに一生懸命な佳奈多w

 突然こんなデレを書きたくなったので書いてみましたw