SSブログ TJ-Novelists

アニメやマンガ、ゲームから妄想したSS(ショートストーリー)を書き綴るブログです。

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91.葉留佳・佳奈多のイケナイ関係~佳奈多の気持ち編~

 

 

 

 #葉留佳が佳奈多の部屋に泊まっていたようです。

 

「――……留佳」

「葉留佳、朝。起きなさい」

 

 ん…。

 んん……。

 お姉ちゃんの声で意識が夢の世界から徐々に覚醒していく。

 そっかぁ…。

 私、お姉ちゃんの部屋に泊まったんだっけ…。

 ミニ子がおじいちゃんの家に遊びに行ったことを聞きつけて、お姉ちゃんの部屋に押しかけたのだ。

 

「葉留佳、休みだからってダラダラしない」

 

 朝のまどろみにお姉ちゃんの声が心地よく響く。

 う~ん…。

 そういえば…。

 昨日の夜、あんなに一緒に寝よー寝よーって言ったのに、お姉ちゃんってば『だーめ』『いーや』の一点張り。

 結局、一人で寝る事になったんだ…。

 可愛い妹があんなに懇願したのにさー。

 ちぇーちぇーちぇー。

 

「早く起きなさい」

 お姉ちゃんの手が、私の肩を優しく揺する。

 ふん、いいですヨ。

 昨日一緒に寝られなかった妹の恨みを思い知るのだ~!

 

 イタズラ心が顔をもたげ、私は寝たフリをすることにした。

 ちょっとした仕返し仕返しー。

 

「葉留佳、葉留佳ってば」

 ゆさゆさと揺さぶられる。

 ふーんだ。

 そんなんじゃ起きませんよーだ。

「はーるーか」

 寝巻きがクイクイと引っぱられた。

「んん……っ」

 わざと寝返りを打って、お姉ちゃんの手から離れる。

「む~ぅ」

 ぷくく~っ。

 見なくてもわかりますヨ。

 今のお姉ちゃん、絶対ふくれてますネ。ぷくーって。

 

「もうっ、葉留佳さっさと起きなさい」

「ん~ん…」

「葉留佳、ちょっと葉留佳」

「ん~ん…むにゃむにゃ」

 身をよじって気持ちよく寝ているフリ。

 困れ困れーっ。

「もう、この子は……」

「ホント気持ち良さそうに寝ちゃって」

「…………」

「……」

「……」

 おりょ、お姉ちゃんの声が止まった?

 もう諦めた?

 薄目を開けてお姉ちゃんの様子を確認すると…。

 

――キョロキョロ

 

 口に手を当て、しきりに辺りを気にしていた。

 しかもちょっと顔が赤いし、そわそわしている。

 どうしたのかな?

 

「葉留佳、寝てる…わよね?」

 お姉ちゃんがベッドの横に立ち膝になって私の顔を覗きこんだ。

 私を見る瞳が熱を帯びている。

「うっ…くぅ…くぅ…くぅ」

 慌てて目を閉じて寝たフリ続行を決め込んだ。

 な、なんかお姉ちゃんの様子が変な気がするんだけど…?

「葉留佳…」

 お姉ちゃんの声が近い。

 うわ、すぐ近くにお姉ちゃんの顔があるんだ…。

 熱い吐息が首にかかる。

「可愛い寝顔……」

 え、おねえ……――

 

 ちゅぅ。

 

 ほっぺに温かな感触が伝わる。

 

「葉留佳、大好きよ…とっても」

 

 え……。

 今、私……。

 お姉ちゃんに……チューされたっ!?

 

「ふふふっ」

「さーて、朝ご飯の支度しようかしら」

 私が飛び起きる前に、浮かれ気味のお姉ちゃんの声と足音が遠ざかっていった。

 

 

 以上!

 普段は恥かしいのでツンツンしているけど、葉留佳が寝ているとデレデレしちゃう佳奈多ですw

 ちなみにこの後の朝食ですが、葉留佳はまともに佳奈多の顔を見れませんw

「あら、葉留佳どうしたの?」

「へっ!? なななんでもアリマセンヨ?」

「本当に?」

「ほっ、ホントホント! ほら、私、元気ー! 元気ハツラツオロナミンC-なんちゃってー!!」

「なによ、それ」

 顔を真っ赤にして慌てふためくはるちんw

 しきりにチューされたホッペに手がいっちゃいますw