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SSブログ TJ-Novelists

アニメやマンガ、ゲームから妄想したSS(ショートストーリー)を書き綴るブログです。

Traffic Jam Products

189.リトバスメンバーが牡蠣を食べるようです【リトルバスターズ】

ギャグ リトルバスターズ!

#シチュ:リトバスメンバー+二木さんで牡蠣を食べるようです。

※キャラ崩壊注意です(ぉ

 

いつものように恭介、謙吾が僕たちの部屋に集まっていた。

「明日だけどな」

恭介の声に、僕は宿題のノートから顔を上げた。

「牡蠣を食おう」

「また随分と急だね……」

「こいつが言い出すことはいつだって急だからな」

と、宿題から顔も上げない謙吾だ。

「いやな、この前就活の帰り道で船のスクリューが壊れて困っている漁師に出会ったんだ」

いつもよくわからないところに就活に行ってると思う。

「運良く機材は持ってたからな、俺がそれを修理した」

「なんで機材持ち歩いてんだよ……」

腹筋中の真人のツッコミもその通りだ。

「さっきその漁師から、今年は牡蠣が大漁だからお礼の意味も込めてもらってほしい、と連絡が来たんだ。もらわないわけにはいかんだろ」

「ほう…牡蠣か」

謙吾が反応した。なんか目が輝いてるような……。

「牡蠣の殻開けで右に出るものがいないと言われているこの俺の技術を見たい…そういうことだな、恭介!!」

どうでもいいスキルきたっ!

「ああ、期待してるぜ、謙吾」

「うわぁあぁあぁ、燃えてきたぁぁぁ!!」

「待てよ謙吾っち……」

ゆらりと真人が立ち上がった。

「オレが開けてやるぜ……素手でな!!」

「なにぃ? ならば俺は左手だけだ!」

「ならオレは指だ!!」

「俺は気だ」

「マジかよ!? ノータッチだと筋肉が活かせねじゃねぇかぁぁぁーっ!!」

「いーやいやいや、二人とも対抗しなくていいからーっ」

「――LINE送信完了と。明日は朝は抜いておけよ? 昼はたっぷりいくぜ」

 

***

 

翌日の土曜日。

暖かい日差しが降り注いでいるなか、いつもの野球をやっているグラウンドで準備が進められていた。

「――神北さんとクドリャフカ、そこにブルーシートを移動して」

「はいなのです~」「りょうかいっ」

「棗さん、西園さんは学食に紙皿とプラコップを用意してあるから持ってきて」

「(チリン)」「……了解です」

「……なぁ恭介よぅ」

「どうした真人?」

「なんで二木のやつがしきってんだ?」

「二木にバーベキューセットが学校にあったら貸してほしいと頼んだんだ。すると『あなた達に任せておくのは危なそうだから私も参加するわ』と言われてな」

「それってよ、実は二木も参加したかっただけじゃねぇのか?」

「いや、無類の牡蠣好きの線もありそうだな」

「そこ! 井ノ原は倉庫からバーベキューセット2セット持ってきて。棗先輩は火起こし担当」

うん。

すごい張り切りようだ。

いつものリトルバスターズの集まりだと、二木さんは風紀委員だけあって誘いにくくて一緒には遊んでいない。

もしかしたら、僕達と一緒に遊びたかったかも……。

「直枝は何をニヤニヤしているの!」

「え!? あ、いや」

「あなたと来ヶ谷さん、宮沢で和室からあの大きなちゃぶ台を持ってきて。テーブルがあったほうが食べやすいわ」

「お姉ちゃんお姉ちゃん、わたしは何したらいいっ?」

「葉留佳はそうね、ジュースを学食の冷蔵庫に入れてあるから持ってきて」

「はいよーっ」

こうして二木さんの指揮のもと、テキパキと準備が進められたのだった。

 

***

 

「「「かんぱーいっ!!」」」

 

ブルーシートに腰を下ろし、大きなちゃぶ台をみんなで囲んでの乾杯だ。

「理樹、これどーやって食べるんだ?」

「ポン酢か醤油が一般的だね」

「わふーっ! 身がふっくらしていますっ! とってもクリーミーなのです~っ」

「……牡蠣は『海のミルク』と呼ばれているくらい栄養価が高いです」

「ほえぇ、そうなんだ~。海のミルクとろっとしてておいしいね」

「小毬君、今の『ミルクとろっと』をもう一度頼む。物欲しそうな顔でだ」

「ゆいちゃん? みるく……とろっと……?」

「エロい……」

来ヶ谷さんは相変わらずダメそうだ。

バーベキューセットの方に目を移すと。

「オレは素手で牡蠣をひっくり返すぜぐわぁぁぁぁ熱っっーーーっ!!!!」

「ふん、俺が手本を見せてやろう。これはそろそろ返してもうわぁぁぁぁ熱っっーーーっ!!!」

「オーケー、そろそろ俺の出番のようじゃないか」

「「恭介!!」」

「秘技……三ノ舞ッッッ!!」

――カカカッ!

「「1度に3つの牡蠣をひっくり返しただとぉぉぉーーー!?」」

普通にトングでひっくり返そうよ……。

 

横に座る二木さんに目を移す。

「……」

牡蠣を見つめていた。

「どうしたの、二木さん?」

「はじめてなのよ、牡蠣」

「え、そうなの?」

てっきり大好きなのかと思った。

「ポン酢で?」

「うん」

まるで猫がルンバを初めて見たような興味深そうな顔で、ポン酢をかけた牡蠣を口に運んだ。

そして……ぱくりっ。

「うッ!?」

「うわーっ、お姉ちゃんヤバイヤバイっ!!」

葉留佳さんが急いでティッシュを差し出した。

あー……。

牡蠣は好き嫌いがはっきり別れる食べ物だけど……どうやら二木さんはダメな方だったみたいだ。

「…………マズイわ、マズイ」

すんごい涙目になっていた。

「お姉ちゃんってば、ハンバーグとかそういう子供っぽい食べ物ばっか好きだもんね」

「……うるさい」

さっきまでスゴイ楽しみにしていたみたいだし、これはちょっと可哀想だ。

「おっと。牡蠣が苦手なヤツもいると思ってな。はまぐりも貰っておいたぜ」

さすが恭介。準備が良かった。

「……はまぐりをいただきます」

「オーケー、今調理してやるから待ってろ」

そこから数分。

「ほらよ、二木」

「ありがとうございます。――へぇぇ、ふーん」

「気に入ったか?」

さっきとは打って変わって、嬉しそうな雰囲気。

二木さんって、すごくわかりやすい。

「そいつははまぐりの酒蒸しだ。日本酒と醤油で味を整えてある。酒といっても加熱でアルコールは飛んでるから安心してくれ」

「……もう少しもらってもいいですか?」

「ああ、はまぐりもかなりの量を貰ってるからいくらでも作ってやるぜ」

 

***

 

牡蠣が食べれない二木さんだったけど、はまぐりの酒蒸しは美味しそうにいくつも食べていた。

相当気に入ったようだ。

けど……。

二木さんの様子がおかしいと気づいたのはそれからしばらく経ってからだった。

 

***

 

開始から2時間、みんな食後のまったりモードに入っていた。

僕もお腹はかなり膨れて、くつろぎモードに入っていた。

 

――こてん。

 

僕の肩に、温かな何かが乗っかってきた。

ふわりとミントの香りが漂う。

なんだろう、と思って首を動かすと……。

 

「ふ、二木さんっ!?」

ふ、ふ、二木さんの頭が、僕の肩にこてんって、こてんって乗っかっているっ!?

「な~お~え~」

しかも、声がすごく甘えたような甘い声になっているっ!!

「かた、借りちゃったわ……なおえのかた~ふふふ」

…………。

……。

「えええええええーーーーーーっ!?」

二木さんが甘えん坊になってるよっ!?

「きょ、恭介これって!?」

「……はまぐりの酒蒸しだが……もしかしたら調理が甘かったかもしれん」

「えええええーっ!? も、もしかして二木さん、酔ってるの!?」

そう言ってるそばから、

「なおえ、手。んっ」

二木さんが僕の方にピンと手を伸ばしてきていた。

「え、えと……手?」

「そ。手」

「えと……手がどうしたの?」

「手がさみしいの。さわって」

なんかスゴイことになっていた!!

「二木は普段抑制されているせいか、飲むと甘えん坊になるタイプのようだな」

「恭介はそういう分析いいからーっ」

まわりに助けを求めようと目を上げると、

「佳奈多さん、かわいいのですーーーっ!」

みんなの目からキラキラとお星様が飛んでいた!

「わわ、私も佳奈多さんのお隣に移動しても、よっ、よろしいでしょうかっ?」

言うやいなやそそくさと二木さんの横に移動したクド。

すると……

「いらっしゃい、クドリャフカぁ♪」

――ぎゅっ

クドが近づくと直ぐに、二木さんが後ろに回りこんで、ぎゅっと抱きしめていた!

「クドリャフカは後ろからぎゅってするのが一番きもちいいの」

「佳奈多さん~、わふっ、ほっぺスリスリがくすぐったいのです、もっとしてください」

「クドリャフカぁ♪ う~んクドリャフカやわらかい~」

「もっともっとぎゅってして欲しいのです」

ここぞとばかりに要求を出しているのは気のせいかな!?

「もっともっと? こう? こうかしら? ふふふ、これでどう?」

「ふやぁ~……佳奈多さんにこんなにされて、とっても幸せなのですぅ~」

なぜかクドも顔を赤らめながら二木さんのされるがままになってるし!

目もうっとりしちゃっているのは気のせいかな!?

「……こ、これは良い百合です……たまりません……」

西園さんも見てるだけなのに興奮気味だ!

「む~クド公ばっかずるいっ! お姉ちゃん、わたしにもっ!」

対抗意識を燃やした葉留佳さんも二木さんをつついた。

「なによ、はるか?」

クドを開放した二木さん。

「お姉ちゃん、こっちも」

葉留佳さんは手を広げて受け入れの体勢だ。

「はるかぁ」

ぽふん、と葉留佳さんの腰に手を回し顔を胸に埋める形で抱きつく二木さん。

「はるか、はるか、はるかぁ♪ はるかのにおい……♪」

まるでご主人様と再開した子犬のように嬉しそうに葉留佳さんの胸に顔を押し付ける二木さん!

「これは……ヤバイですヨ……」

頬を赤らめた葉留佳さんが顔を上げた。

「お姉ちゃんが可愛すぎて、なんかなんか……お持ち帰りしたいっ!」

「いやいやいやいや、すごくアブナイこと言ってるからねそれっっっ!!」

「けどけどっ」

葉留佳さんが胸元の二木さんに目を戻すと、

「ねぇ、はるか、わたしのこともぎゅっとして…だめ?」

とろけるような表情で葉留佳さんに全てを委ねてしまっている感じだ!!

「ほら、これですヨっ!! いつもツンケンしてるお姉ちゃんがコレですヨこれ! これでぎゅっとしてみると……ほらほらっ、あの鉄仮面のお姉ちゃんがこんなイケナイ表情してくれるんですヨ!! こんなん見て何もしないなんて女が廃るってもんだーっ!」

「葉留佳さん目が本気だよねっ!? ダメだからねホントにっっっ!!」

「次は私なのですーっ! 早く変わってくださいっ!!」

「クドもなんでそんなに対抗意識燃やしてるのさーっ!」

この日は、葉留佳さんとクドの二木さん争奪戦が勃発したのだった……。

 

 

次の日。

「死んでやるっっ!!」と屋上のフェンスをよじ登る二木さんをリトルバスターズ総出で必死に止めに入ったのは言うまでもない……。