シチュエーション:理樹にコスプレをしてもらおう!
「……直枝さん、これを着てみてください」
「え、えええっ!? こんなピッタリした服恥かしいよっ」
西園さんから渡された服は、全身を覆う…まるで水着のような服だ。
色は真っ白。
「……では、この紙に書いてあるセリフを言ってください」
「えーっと…」
「わ、私が死んでも代わりはいるもの……」
片手でもう片方の肘の辺りを押さえるポーズをとり、セリフを言う。
「はっ……さ、さささ、最高です!!」
わわっ!? 西園さんが息を荒くしてシャッターを切りまくっている!!
「――理樹、次はこれを着てくれ」
謙吾から、さっきの服と色違い――赤色の服を渡される。
「俺を指差しながら…このセリフを頼む」
「え、こんなセリフ言っていいの?」
「ああ、構わん」
「え、じゃぁ…」
僕はビシッと謙吾を指差し、
「あんたバカぁ!?」
思いっきり言い放つ。
「うわぁあぁあぁ、一度言ってもらいたかったんだ!!」
謙吾は写真を撮るのも忘れて歓喜に震えている。
「理樹、もう一度頼む!」
「ちょっと待てよ、謙吾!!」
真人が割って入ってくる。
「理樹、オレにも馬鹿っていってくれっ」
「ええええっ!?」
「おまえはいつも馬鹿と言われているだろ」
「うるせぇ! オレは理樹に思いっきり馬鹿って言ってもらいたいんだよ!!」
「しね、ばーか」
「うおぉぉぉぉぉーーーっ! 鈴に言われても全く嬉しくねぇーーー!!」