SSブログ TJ-Novelists

アニメやマンガ、ゲームから妄想したSS(ショートストーリー)を書き綴るブログです。

Traffic Jam Products

119.SMごっこ

#10分休みの良くある光景。

 #ツッコミ不在の恐怖

 

「…う~ん、困りました…」

「どうしたんだよクー公、辞書なんか広げて」

「困ったさんオーラがでてるよ」

「あ、井ノ原さん、小毬さん」

「それが今日小耳に挟んだ言葉がわからなかったので調べようと思ったのですが…」

「載ってなかったの?」

「はい…」

「どんな言葉がわかんなかったんだよ? とりあえず言ってみろって」

「もしかしたら私たちが知ってるかもしれないよ」

「実は、先ほど廊下でA組の相川君さんが佳奈多さんのことをお話していたのですが……」

 

 『風紀委員長の二木ってSっ気ムンムンだよなっ!

   俺さ、ドMだから相性抜群だと思うんだよ』

 

「――お友達とこのような会話をなさっていたんです」

「佳奈多さんのお話でしたので立ち聞きしてしまったのですが…SとかMってなんなのでしょうか?」

「S? M? うーん?」

「小毬さんもわかりませんか…」

「ごめんね、クーちゃん…私にはちょっと」

「残念なのです…」

「う、うわあああああぁぁぁぁーーーっ!! あ、頭がいてぇ! 割れそうだっ!!」

「ほわっ!? 真人君の頭から湯気がっ」

「井ノ原さん、無理はなさらないでくださいっ!」

「はぁ…はぁ…す、すまねぇクー公…英単語を聞くと偏頭痛が…」

「いえっ、私にはそのお気持ちだけで十分なのですっ」

「そう言ってくれると助かるぜ…」

「――ですが、辞書に載っていない程の言葉とは一体なんなのでしょうか?」

「もしかしてっ」

「小毬さんっ、何か思いついたのですかっ!?」

「うん~、もしかしたらSとかMって何かの略なんじゃないかなって」

「略…略ですかっ! そこは盲点でしたっ」

「あとね、相川君の話によるとその二つは相性抜群のはず」

「わふーっ! なにやら小毬さんは名探偵っぽいのです~」

「えへへ、ありがと」

「略ねぇ…略、略…もしかしてアレじゃね?」

「真人君、あれって?」

「サザエとマスオってのはどうだ?」

「「サザエさんとマスオさん…」」

「ダメか?」

「わふーーーっ!! そ、それはずばり略してSとMなのですーーーっ!!!」

「ふえぇぇ!? しかもしかも相性抜群の二人だよっ! 完璧だよーっ」

「はいっ、完璧なのですっ!」

「へへっ、だろ?」

「さすが井ノ原さんですーっ!」

「私、真人君のこと見直しちゃったよ~」

「かっこいいね~っ」

「かっこいいです~っ」

「やめろよ、照れちまうだろっ」

「じゃあ、かなちゃんがSっ気ムンムンってことは……」

「サザエっ気ムンムンだなっ」

「それはつまり、佳奈多さんはお魚くわえたドラネコさんを追いかけるということでしょうかっ!?」

「この前はパンをくわえたはるちゃんを追いかけてたよ~」

「毎日三枝を追い掛け回してっからな」

「言われてみるとそうです~。まさに、佳奈多さんはサザエっ気ムンムンなのです~」

「なら、はるちゃんはカツオ君だね」

「イタズラ好きなところがクリソツなのです~」

「では、相川君さんがドMということは」

「ドマスオさんだよっ」

「ドがつくほどのマスオさんなのですかっ」

「どんだけサラリーマンなんだよ…」

「あ、けど相川君って結構引っ込み思案だよね」

「あいつのメガネがズリ落ちてるところとか、かなりマスオっぽくね?」

「そこはかなりマスオポイントが高いのですーっ」

「これで謎は全て解けましたっ!」

「よかったね、クーちゃん」

「はいっ」

「あ、そうだ」

「どうなさいましたか、小毬さん?」

「私とクーちゃん、どっちがSでどっちがMかな?」

「どっちかっつーと小毬がサザエじゃね?」

「小毬さんはおっちょこちょいなところがサザエさんっぽいかもしれません」

「ががーんっ!?」

「そうなると、私はマスオさんですかっ」

「そうだね~。クーちゃんの一生懸命なところとか、すんごくマスオさんっぽいよ」

「照れてしまうのです~」

「んじゃよ、オレは?」

「う~ん…中島君?」

「勘弁してくれよっ、あんなハゲメガネっ」

「サザエさんキャラで井ノ原さんを例えるのは難しいのです~…」

「ま、筋肉キャラが少ねぇから仕方ねぇか」

「クーちゃん、真人君、どうせだからサザエさんとマスオさんごっこをしましょーっ」

「はいっ、ぜひやりましょうっ」

「オレはキャラいねぇし、見てるだけな」

 

「ん? コマリマックスにクドリャフカ君ではないか」

「あ、ゆいちゃん」

「今から何かするのか?」

「SMごっこですっ」

「ブッ!?」

「えへへ~、ちなみに私がSでクーちゃんがMだよ」

「はいっ、私はドMなのですっ!」

「れーっつ、SM~」

「な、いやっ…!? なっ、その……ちょっ…ちょっと待て!!」

「はい、どうかなさいましたか?」

「……マジでするのか?」

「ふえぇ、マジだよ~」

「マジなのですっ」

「別にいいじゃねぇかよ、こいつらが何してもよ」

「……おい、真人少年」

「んだよ?」

「よもやキミも交ざろうというのではないな?」

「へ? オレは見てるだけだけどよ」

 

――ブスッ!!

 

「ひぎゃぁぁぁぁぁーーーっ!? 目潰しぃぃぃーーーっ!!」

「小毬君、クドリャフカ君、是非、是非とも私も交ぜてくれ!!」

「いいよ~」

「では来ヶ谷さんはウキエさんっぽいですからUなのです~」

「そうだね、Uで決定~」

「U……U……Uだとっ!?」

 

 理樹がいないとこうなります(ならないw

 ツッコミ不在のボケっぱなしの亜空間w