SSブログ TJ-Novelists

アニメやマンガ、ゲームから妄想したSS(ショートストーリー)を書き綴るブログです。

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68.葉留佳・佳奈多のイケナイ関係~直球勝負編~

#シチュ:絵の通り。葉留佳が佳奈多のことがだいだい大好きなようです。

#注意!! : ガチ百合SSSです。見たい人だけ(ぅぉぃ

 

 

「葉留佳。胸のリボンが曲がってる」

「ありゃ、ホントだ」

「ん? あり?」

一生懸命直そうとしているが、上手く向きが直らないようだ。

もう…世話が焼けるわね。

「…私が直してあげる」

「いいの?」

葉留佳の胸のリボンにそっと手を添える。

私の手が触れた瞬間、なぜかピクリと反応する葉留佳。

「どうしたの?」

ふるふると顔を振る。

これ、縦結びじゃない…。

結び直さなきゃダメね。

「一回解(ほど)くわよ」

「――あっ、私もおねーちゃんのリボン直してあげるっ」

「私のは曲がってないでしょう?」

「いいのいいの、解くねっ」

嬉しそうに私のリボンを解き始める葉留佳。

はぁ…この子は言い出したら聞かないのよね。

――誰もいない寮長室。

そこで姉妹が向き合ってリボンを直し合ってるなんて…傍から見たら滑稽以外のなにものでもないわね。

「――ねぇ」

話しかけてきた葉留佳の口調は妙に改まっている。

「なに?」

「おねえちゃってさ、好きな人いるの?」

「い、いきなり何を言い出すの」

「いやー、いるのかなーって気になって」

「いないわよ」

「ふぅん」

そんな疑心暗鬼の目で見られても困るんだけど。

「葉留佳はどうなの?」

「え、私? 私はね……」

一瞬うつむいたが、すぐに顔を上げた。

葉留佳の目が微妙に熱を帯びている気がする。

「…実はいますヨ」

「へぇ…」

意外な答えね…。

葉留佳のことだから「いるわけないじゃないデスカっ」と答えると思ったのに。

けど…誰か気になるわね。姉として。

「やっぱり身近な人?」

「やはは…」

はにかむ葉留佳。

「その人、私がいくらアピールしても気付いてくれないんですヨ」

「いるわね…そういうニブい奴」

アピールして気付かなそうな男子は…。

……。

思い当たる全員がニブいじゃない…。

「こんなに好きなのにさ…」

葉留佳の顔が桜色に色づいてきている。

本気、のようね。

「そういう人にはストレートに自分の思いを伝えたほうがいいかも」

「…ストレートって、どれくらい……?」

「どうせなら思いっきり直球がいいんじゃないかしら」

「…それが、いいんだ…」

葉留佳は目を潤ませ、心ここにあらずといった表情だ。

「おねえちゃん、リボン出来た」

「ありがと」

「……おねぇちゃん」

リボンを名残惜しそうに撫でている。

「葉留佳?」

「……」

リボンを撫でる手つきが…妙に艶やかだ。

「……ねえ」

吐息交じりの艶かしい声。

「さっきからどうしたの? 様子がおか――」

体に伝わる感覚で思考が停止した。

え?

葉留佳の手が…。

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私の胸に覆い被さっている。

「…おねぇちゃん…」

潤んだ妖艶な瞳が私に向けられる。

え、これって…何?

「…大好きだよ、おねぇちゃん…」

本当に大好きな人に向けられる高揚した表情。

「そ、それって…姉妹としてよね?」

なんとか言葉を搾り出す。

「ちがうよ」

「私ね、愛してるんだ、おねぇちゃんを」

「…!」

あまりの驚きに体が動かないっ!

「おねえちゃん、さっき言ったよね。ストレートに言えって」

「だから言うね」

向けられる妖艶な瞳がさらに私を追い込む。

「…おねえちゃんの全部が愛おしいよ」

「あのね」

葉留佳の空いている片方の手が私の頬をなぞる。

「ちょ、ちょっと……」

「おねぇちゃんを全部欲しいの」

手のひらが私の胸をゆっくりと押し上げる。

「おねえちゃんの胸触れるのなんて、私だけだよね」

「はっ、はる――」

――チュッ

唇に温かいものが触れた。

え………?

うそ。

葉留佳が……私にキスをした。

感触が離れていく。

「おねえちゃん、初めて?」

「やはは、ファーストキスうばっちゃった」

「そんな顔しないで…大丈夫」

――チュッ

もう一度温かい感触。

さっきよりも時間が長い。

葉留佳の手がそっと私の頬に添えられている。

「セカンドキッスまで私のものになっちゃったね」

「胸触られたのだって私だけでしょ?」

「だからさ」

葉留佳の指が私の髪を優しく梳(と)かす。

「おねえちゃんはもう……私だけのものだから」

 

 

以上w

ヤンデレガチ百合SSSでございますw

独占欲全開!