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SSブログ TJ-Novelists

アニメやマンガ、ゲームから妄想したSS(ショートストーリー)を書き綴るブログです。

Traffic Jam Products

181.美琴、決闘を申し込む【とある科学の超電磁砲SS】

とある科学の超電磁砲SS

 

とある学園都市のとある放課後。

 とある少女が街中をズカズカと歩き回っていた。

「今日という今日は絶対アイツをぶっ飛ばしてやる! 決闘よ、決闘!」

 肩を怒らせ、前髪からバチバチと電流を発しているのは学園都市でも七人、名門常盤台中学でも二人しかいないレベル5の超能力者であり、同校のエースとも称されている御坂美琴(みさかみこと)である。

「お姉様、なんであんな殿方にそこまでこだわるのですの?」

 ズカズカと突き進む美琴の後ろからついて来るのは白井黒子。彼女もまた常盤台中学に在籍するレベル4のテレポーターだ。

「べべべ別にこだわってるわけじゃないわよ! ただ、コケにされたままでいるのが嫌なだけよ!」

「とか何とか言って、本当はあの殿方に会いたいだけではないのですの~?」

「どどどどどど、どこ目をつけてたらそういう風に写るのよ!!」

 彼女の前髪からバシュッ!!と雷撃が発せれれるが、

「そんな乱れた心の攻撃なんて、この白井黒子には当たりませんことよ」

 黒子が華麗な連続テレポートで次々と回避されてしまった。

「だぁぁぁーっ!! ムカつくっ! 今朝からホント腹立つことばっかだわ!」

「今日はどうしたんですの、お姉様?」

「なんでもないわよ! とにかく決闘でストレス発散よ! 決闘!」

 

 美琴がこんなに荒れている理由は、朝に『アイツ』と会ったので仕方なく声を掛けたら、無視された(「…お、おはよ…」の声が蚊の鳴くほど声で相手に届いていなかったことは本人は気付いていない)からだ。

 

 

 

 上条当麻(かみじょうとうま)は上機嫌だ。

「ずんちゃずんちゃずんちゃずんちゃ♪」

 日替わり特価58円という破格の卵を袋にぶら提げ、鼻歌なんて歌いながら家路へ着く。

「まさか放課後までこの破格の卵が残っているとは。夕焼けも綺麗だし世界も何もかも素敵に映りますなぁ。ああ神様、ありがとう!」

 普段は感謝すらしない神様に感謝をしながら河川敷に通りかかったときだ。

「いた!!」

「げ!!」

 前方に見知った顔がいた。

 上条の瞬間的な幸福感を一瞬でなぎ払うであろう、電撃ビリビリ中学生の姿だ。

 相手なんてしてられるかと逃げようとした瞬間。

 ズバシュッ!!と10億ボルトの雷撃の槍が上条に向かって飛んできた。

「うおっ!?」

 慌てて右手を振り回してこれを弾き飛ばす。

「チッ、この程度じゃやっぱりなんともないか」

「……」

 右手には卵の袋を持っていたわけで。

 振り回した勢いでそれが吹っ飛んでいったわけで。

「な、なんなんですの…?」

 ビリビリ中学生のお供が特価58円の卵を頭から被っていた…。

「ふ、不幸だ…」

「それを言いたいのはこちらの方ですわ!!」

「はいはい、黒子。アンタの敵はあたしがとってあげるから」

「なんだよ、いきなり現れて俺の生活の糧を奪いやがって! 嬉しいか! 貧乏学生の夢を奪って楽しいか!」

 そんな半泣きの上条の意見を完全無視した美琴がズビシと指を向けた。

「アンタ!!」

「なんだよ?」

「今日こそアンタに申し込むわ!」

「申し込むって何をだよ?」

「そんなの決まってるじゃない、けっ――」

 決闘よ!と美琴が言う瞬間に一陣の風が吹いた。そのせいか美琴の口が滑った。

 最悪の形で。

 

 

「ケッコンよ!!」

 

 

「……」

「……」

「……」

「へ……?」

「おおお、お、お姉様……?」

「……」

「……~~~~~~~~~~~~~ッッッッッ!?!?!?」

 美琴の顔がポーーーーッと船の汽笛が聞こえそうな勢いで耳まで真っ赤に色づいた!!

「ちょ、ちょ、ちょっと待て!! い、い、色々すっ飛ばしていきなりプロポーズですか!? しかも逆プロポーズですか!?」

「おおおおおおお、おね、おね、おね、お姉様ガッ!! わたくしのお姉様ガッ!! お姉様ぁぁぁぁッ!!!」

 なぜか黒子は地面に連続ヘッドバッドをしはじめた!!

「ちが、ちがっ、い、い、いまのは、その、アンタと、けっこ…~~~~~っ!! ひやぁぁぁぁぁっっっ!!」

 美琴はムンクの叫び宜しく、真紅に染めた顔を両手で挟みながら顔をブンブンブンブン振っている!

「さてはオマエ…能力の使いすぎで頭がどうにかしちまったんだろ!?」

「それなら安心しな! 俺ならオマエを救ってやれる」

「俺の右手でオマエの頭に触るだけだ」

 右手を構える上条。

「その幻想をぶっ壊す!」

「うおおおおおぉぉぉーーーっ」

 未だ真っ赤になって涙目でワタフタとしながら「だ、だからねっ、今のはねっ、そのねっ、あの…」と一生懸命に言い訳をしようとしている美琴に右手を振りかざした上条が突っ込む!

 だが。

 

――ガッ。

 

「だっ!?」

 上条が石につまづいた。

「うおっとっとっと!?」

「……え?」

 我に帰った美琴が前を向いたときには、上条はもう目の前。

 

 むぎゅ~~~~っ。

 

 上条が。

 美琴に。

 抱きついていた。割としっかりと。力強く。

 

「……………………――――――――。。。」

 美琴、完全硬直。

「今のは不可抗力であって! …あの…御坂さん?」

「……………………――――――――。。。」

「み、御坂さん…?」

「ふにゃぁ~~~~~~~……――」

「へ!? 御坂さんーっ!?」

 幸せいっぱいの表情を浮かべたまま美琴が失神した!!

「お、俺はどうすりゃいいんだ!?」

「白井だっけか!? 悪いけどコイツを部屋までっ……!?」

「……」

 そこにはユラリとユラリと揺れる黒子の姿が。

「よくもわたくしのお姉様を……お姉様を……」

 シュゴッと音と共に黒子の手に6本の金属の矢が突然出現!

「お、落ち着こう、な!? 今のはコイツが突然プロポーズしたのであって!!」

「コノウラミ、ハラサデオクベキカァァァァーーーーッ!!」

 

「うぎゃあああああぁぁぁーーーっ!! 不幸だぁぁぁぁーーーっ!!」