SSブログ TJ-Novelists

アニメやマンガ、ゲームから妄想したSS(ショートストーリー)を書き綴るブログです。

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169.【まどか☆マギカSS】ガチ百合ほむほむ

まどか☆マギカSS

 

#シチュ:映画afterです。「転校」してきた鹿目まどか。ほむらはまどかの校内案内を買って出たのだが……。

 

――長く続く廊下。

屋上に近づくにつれ人気がなくなってゆく。

あるのは二人の足音と息遣い。

そして……私の早鐘のような鼓動。

 

「さっきはね……」

後ろを歩くまどかが恐る恐る声をあげた。

「さっきは驚いちゃったけど……なんかほむらちゃんと初めて会った気がしないんだ」

「…………そう?」

胸が苦しい……。

「うん……なんでだろ。懐かしいような……ううん、もっと大切な何かがあるような……」

まどかも私と同じ気持を残してくれている……。

まどか……。

まどか、まどか。

まどかが愛おしいの?

……違う。

その程度の感情なんてとうの昔に過ぎさっている。

「なんだかね、ほむらちゃんのそばにいてあげないと……そんな感じかな」

はにかんだ様子が伝わってくる。

まどかに触れたい?

……違う。

「えへへ……おかしいよね、いきなりこんなこと言うなんて」

「……まどか」

足を止め、まどかの方へ振り返った。

「どうしたの、ほむらちゃん?」

「まどか」

「?」

小首を傾げるまどか。

その顔を見るだけで、どうしようもない衝動が突き上げてくる。

「私も……」

まどかを、まどかの全てを――

私のものにしたい……!

「まどかとずっと一緒にいたい……っ」

「ほむ――」

 

まどかの小さな体を力いっぱい抱きしめていた。

その匂いが、体温が、そしてまどかが私に直接伝わってくる。

 

「ほ、ほむらちゃん……? 苦し――」

 

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何か言おうとするまどかの唇に、強引に自分の唇を押し付けた。

「……っ!? ……っ!?」

それでも……。

それでも足りない……!

まだ全然足りないの……!

まどか……っ!

求めるように、奪うように、貪るように、暴力的にまどかの唇を自分の唇でついばむ。

「――!!」

カリ、という音と共に唇に鋭い痛みと熱が走った。

口に広がる鉄の味。

ぽたり、ぽたりと床に真紅の雫が落ちる。

「ごっ、ご、ごめんなさいっ! あの…その…いきなりのことで私ビックリしちゃって……けど……えと、ハ、ハンカチ……」

「本当に悪いと思っているのなら」

まどかの目を見据える。

「舐め取りなさい」

「……!! け、けど……けど……そんなの……」

「できないの?」

「………………」

ごくりと生唾を呑んだまどかが、そっと顔を寄せてくる。

そして……まどかの唇が私の唇へと触れた。

傷口に触れるザラリとした感触。

愛しの人からの――まどかの舌の感触。

そっと、最初は躊躇いがちに…何度も傷口を舐めとる。

何度も何度も繰り返すうちに躊躇いがなくなってくる。

「……ほむらちゃん……」

答える代わりに、私も……まどかの舌を吸うように唇で弄ぶ。

堕ちて行くまどか。

その様子が私の心を満たしていく……。

どこまでも伸びてゆく二人だけの影。

 

ずっと、ずっとこうしていましょう、まどか……。