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SSブログ TJ-Novelists

アニメやマンガ、ゲームから妄想したSS(ショートストーリー)を書き綴るブログです。

Traffic Jam Products

164.タブー(葉留佳×佳奈多百合SS)【ガチ百合】

#シチュ:佳奈多と葉留佳が二人きりで風紀委員の教室にいるようです。
#お互いの気持ちを確認した二人は一度だけキスをしたことがあり……。

 

私と葉留佳、二人きりの放課後の風紀委員の教室。
窓の外に目を向けると今にも泣きだしそうな空が広がっていた。

――かりかりかり。
私のペンを走らせる音だけが部屋に響いている。

「――……お姉ちゃん~」
私の左隣には葉留佳が座っている……というか、暇そうに机にべたりと頬を付けている。
「なに?」
「呼んだだけ~」
「あっそ…」
もう…。
暇になるってことはわかっているでしょうに。
「あと少しで終わるから」
「うん…」
葉留佳の右手が、私の書類を押さえている左手に添えられた。
「……」
「……」
自然と指と指が絡む。
慣れたもので、片手で葉留佳とじゃれながらも書類に目を通したりペンを走らせることができるようになっていた。

――かりかりかり。
静かな部屋に私のペンを走らせる音。

「――ね、お姉ちゃん」
「なによ?」
葉留佳が上体を起こし、私の顔に自分の顔を近づけてきた。
「キスしよ?」
「な!? …ぐ…」
一瞬迷うも、その顔を押し戻した。
「しません」
「え~っ! なんで~っ」
「なんでも」
「う~、私たちお互い気持ち確かめたのに1回しかキスしてない。う~」
「うーうー言わない」
「ちぇーちぇー」

私だってそれはしたいと思う。
けど…。
雰囲気とかそういうのも大事にしたいし、何より……。
やめられなくなりそうで怖いのよね……。

――かりかりかり。
静かな部屋に私のペンを走らせる音。
左手は飽きもせず葉留佳と絡まっている。

………………。
…………。

「――……んん、終わったわ」
体を伸ばし、何となしに窓に顔を向ける。
「あ、雪」
「ホントだ~」
ぱたぱたと子犬のように窓に駆け寄り窓を開ける葉留佳。
「わ、冷たい~っ! ね、ね、積もるかな?」
「すぐに溶けるでしょうね」

二人で、静かに落ちてくる雪を見つめる。
積もることなく溶けてゆく雪を。

「……ね、葉留佳」
「ん?」
「キス、する?」
「え……? いいの、お姉ちゃん?」
「……こっち向いて」
「……うん」
葉留佳が静かにこちらに向き直る。
その顔はどこか緊張しているようで。
きっと私も同じ顔をしている。

葉留佳の手を取った。
手と手が合わさり、指と指が絡む。

「…………」
例に倣ってお互いに目を閉じ、唇と唇が近づく。

「……」
無言で重なる唇。
真っ白に塗りつぶされるような感触。
心地よさが全身を溶かしてゆく。

「……おねえちゃん、もう一回……」
「……ん……どう…?」
「……もっと、おねえちゃん……んっ……」
「……んっ……ちゅっ……」

風紀委員の教室の中で。
何度も何度もお互いの唇が重なる。
今までの渇きを癒すかのようにお互いがお互いの唇を求め合う。

とまらない……。
どうしよう……。
やめられない……っ。
くせに…なってしまいそう…。


――ちゅっ…ちゅく…。
静かな部屋に私と葉留佳の唇を求め合う音と吐息が響いている。


………………。
…………。

 

「――戸締りは?」
「窓も全部しめたよ」
「消すわよ、電気」
「うん」
教室を後にする私たち。
「お姉ちゃん、くち、痛いね」
「……ばか。――口の周りがべたべた。洗面所行くわよ」
「はーい」