SSブログ TJ-Novelists

アニメやマンガ、ゲームから妄想したSS(ショートストーリー)を書き綴るブログです。

Traffic Jam Products

80.口は災いの元(葉留佳×来ヶ谷さん 要:ガチ百合属性)

 

 

 #シチュ:今日はみんなでお泊り会。いつものように12時頃にはみんな夢の中です。

 #注意:ガチ百合(爆

 

「…姉御、起きてる?」

「……ああ」

 向こうのベッドにいた葉留佳君が私のベッドへ入ってきた。

「眠れないのか?」

「…うん」

 葉留佳君が実は寂しがり屋なのは知っている。

「おねーさん、夜這いならウェルカムだぞ」

 ポムポム、と彼女の頭に手を当てる。

「ほんと?」

「ああ無論だ、よしよし」

 そうしているうちに、葉留佳君がぴったりと体を私に寄せてきた。

「姉御……」

 どうしたのだろうか?

 彼女が私を見る目が異様に熱っぽくはないか?

「あねごがそう言うならね……」

「遠慮しないね」

 吐息混じりの声。

 遠慮しない…?

 どういう意味だ?

 彼女の手が私の背に回される。

 後ろで動かされる手が艶かしく動かされる。

「む…?」

「だいすき…」

「…ハ?」

「だいすき…だいすきだいすき、姉御がだいだいだーいすき」

「あのね、めちゃくちゃにしちゃいたいくらい大好き」

 背筋を彼女の指先がゆっくり、ジワジワとなぞっていく。

「近頃かまってくれなくて寂しかったんだよ? いつも理樹君理樹君ってさ」

 胸元へかかる彼女の熱い吐息。

 背中から移動してきた葉留佳君の手が私の顔に添えられる。

「ちょ、ちょっと待て葉留佳君」

「どうしたの…?」

「いや、どうしたもこうしたも…こ、これはやりすぎではないか?」

 その手が優しく妖艶に頬を撫でる。

「やりすぎって、なぁに…?」

「いや…だから…冗談はこれくらいにしようではないか」

「じょうだん?」

 彼女が指で私の髪を分ける。

 目線を彼女から外すだけで精一杯だ。

「うわぁ、姉御のほっぺ、ほら、どうしちゃったの?」

「ど、どうしたって何がだ…?」

 目の前にある葉留佳君の顔は、まるで新しいおもちゃを買ってもらった子どものように無邪気だ。

「すごい熱くなってるよ?」

「…!」

「あ、もしかしてこれくらいで恥かしかった? 普段はあんなに私のこといじってるくせにさ」

「う…」

 言われてさらに顔が熱くなっていくのを感じる。

「あはは、すごいすごい、もーっと熱くなっちゃったよ?」

「ほっぺ真っ赤だよ、真っ赤」

「あ、ほら」

 手を握られ、自分の頬へと添えさせられた。

「自分でわかる?」

「どう? すごい熱くなってるでしょ」

「恥かしかったんだ? これだけで?」

「……ぅ……」

「ありゃりゃ、姉御って意外とウブなんだ。あははは、新発見新発見~」

「姉御、かわいいっ」

 なでなでと頭を撫でられる。

 あまりの事に何をどうしていいのかわからず、葉留佳君の為すがままになってしまっていた。

「じゃね…」

 親指でそっと私の唇がなぞられた。

「なっ」

「あ、ちょっと顔そらさないでよー」

「……す、すまん……」

「まあいいけど」

「いけない子にはさ」

「……おしおきだね」