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SSブログ TJ-Novelists

アニメやマンガ、ゲームから妄想したSS(ショートストーリー)を書き綴るブログです。

Traffic Jam Products

14.どこまでもいっしょ

リトルバスターズ! NL ギャグ

 

 

#以下、妄想文

シチュエーション:

理樹が熱を出して学校を欠席。

そんな理樹の部屋に、理樹にゾッコンラブ(古っ)な佳奈多がやってきました。

 

 

――コンコン。

「二木佳奈多だけど、入ってもいいかしら?」

今、私は直枝理樹の部屋の前に立っている。

 

――今日は直枝理樹のことが気になって授業が手につかない始末だった。

はぁ。どうかしてるわね、私…。

 

「理樹?」

返事がないので、ドアを開けて部屋を覗く。

「…くー…くー…」

理樹はベッドでスヤスヤと寝ていた。

「…どうしようかしら、これ」

持っているお盆を見つめる。

おかゆと梅干、しょうが湯、そして水と風邪薬が乗っている。

わざわざ食堂の台所を借りて作ったものだ。

れんげは二つ。

(一緒に食べようと思ったのに)

理樹が寝ているのでは仕様がない。

しかし、せっかく持ってきたので机に置いていくことにした。

「お邪魔するわよ」

部屋に静かに入る。

机の上を整理して、おぼんを乗せる。

『これを食べなさい。風邪薬は食後に』

おぼんにハンカチをかぶせた後、上にメモ書きを置く。

「なんでこんな通い妻みたいなことをしてるのかしら…」

自分の行動に自分で呆れてしまう。

「…………」

せっかく来たのだから、理樹の顔でも見ようとベッドに近寄る。

「…くー、くー…」

直枝理樹の無防備で可愛らしい寝顔。

ついつい顔が緩んでしまう。

「…ね、熱はどうかしら?」

そんな可愛らしい理樹のおでこに手を乗せる。

…ただ肌に触れたいだけかもしれない。

「もう熱は下がってるみたいね」

この分だと明日からは学校に出てこれるだろう。

「…………」

「…くー…くー…」

「…………」

「…くー…くー…」

ベッドの横に座り、寝顔に見入る。

「…理樹…」

彼の頬をそっと撫でる。

「…くー…くー…もう食べれないよ…むにゃむにゃ…」

寝言をいいながら寝返りをうつ。

「…かっ…」

「…かわいい…」

つい本音が漏れる。

可愛らしい寝顔がこちらを向いている。

ちょっとした笑顔。たぶん夢の中でも遊んでいるのだろう。

「……」

「…くー…くー…」

「……」

――キョロ、キョロ。

周りを見回す。

今、リトルバスターズの面々は野球の練習の真っ最中だ。

誰かが戻ってくることはまずないだろう。

「ほ、ほんの2、3分よ」

もし直枝理樹が起きそうになったら飛び出せばいいだけのこと。

「…お、お邪魔するわね」

――ごそごそ、ごそごそ。

制服のままで直枝理樹のベッドに潜り込んだ。

「…………」

「あったかい」

春とはいえまだ肌寒い外を通ってきたので、お布団の暖かさが心地良かった。

「ふふ…こうやって寝てるのね」

彼と同じ目線になれたのが無性に嬉しかった。

横を向く。

「…くー…くー…」

気持ち良さそうに寝ている理樹の顔が目の前にある。

「…ちょ、ちょっと手を回すだけ」

自分に言い聞かせて、彼の体に手を回して身を寄せる。

胸の鼓動で彼を起こしてしまいそうなほど、胸が高鳴っている。

「…り、理樹…」

起きてほしいような、欲しくないような…そんな気持ち。

その時。

 

――ガチャ。

 

(!!)

部屋のドアノブを回す音がした!

私は急いで布団の中に潜り込んで息を殺す。

「やはー、理樹くん具合どう?」

(は、葉留佳!?)

「ってありゃ? お休み中?」

(お願いだから、早く出て行って!)

切に願う。

「ちぇー、せっかくおかゆ作ってきたのに」

さすが姉妹と言えばいいのか…同じことを考えていたようだ。

「持って帰るのもアレだから…ちょっとお邪魔しますネ」

(なんで入ってくるのよ!?)

もう気が気じゃない!

「やはは、なんか通い妻みたいですネ」

…全く同じことを考えないで欲しい。

「あれ?」

どうやら机の上の私のお盆に気付いたようだ。

「この字、お姉ちゃん? お姉ちゃんも来たのかな?」

「姉妹して考えることは同じですネ、ヤハハ」

(全くだわ…)

布団の中でため息をつく。

「相変わらず愛想がない字。私がデコレーションしとこう、はるちんナイスアイデア」

……。

「…うわ…ギャルのメールみたいになっちゃった…まあ、いっか」

(葉留佳っ)

出て行くわけにも行かず、ただただ葉留佳が出て行くのを待つ。

「せっかくだから、理樹君の顔でも拝んでいきましょうかネ」

(マ、マズイわね)

葉留佳が近づいてくる。

布団の中で身を固める。

「お熱は大丈夫かな?」

「…んー、手じゃわからないから、おでこ着けるしかないね、こりゃ」

(お、おでこ!? 私だってそこまでしなかったのに!)

かと言って止めるわけにもいかず、布団の中で息を殺す。

「こりゃもう大丈夫みたいですネ」

「……」

「…かっ…」

「…カワイイ…」

たぶん理樹の寝顔を見ての感想だろう。

(…な、なによ…)

葉留佳の行動と自分の行動を重ねて、恥かしさが込み上げる。

「………………」

突然、葉留佳の声が止まった。

恐る恐る隙間から覗き見ると…葉留佳が辺りを見回している。

「今はみんな野球の練習中だし…」

「ほ、ほんの2、3分なら…ダイジョブだよ、うんうん」

(ちょ、ちょっと!?)

葉留佳も理樹の布団に入ってくる気だ!

(ど、どこまで姉妹で思考回路が一緒なのよっ!!)

「じゃ、じゃあ理樹くん、おじゃましまーす」

(!!)

思いっきり布団を掴んで踏ん張る。

「あ、あれっ?」

葉留佳がグイグイと布団を引っぱるが、負けるわけにはいかない。

「安らかそうに寝てる割には、すごい力ですヨ!」

それはそうだ。

中では私が渾身の力で布団にしがみついている。

「んーっ!! んーっ!!」

「…はぁ、はぁ、はぁ…お、恐るべき理樹くん…」

「仕方ない…今日のところは諦めよう」

力が緩められる。

(…はぁ、ようやく諦めたわね…)

「と、見せかけてっ!!」

私が力を抜いたところで、葉留佳が思いっきり布団を引っぱった!

「キャッ!?」

布団が剥ぎ取られる!!

「え、キャ?」

「………………」

布団を剥ぎ取られて、理樹にピッタリと身を寄せている私が葉留佳の前にさらされた!

「…………」

「…………」

「…………」

「…………」

「……な、なによ」

「お姉ちゃん…何してんの…? こんなトコで」

「…み」

「み?」

「道に迷ったのよ」

「…………」

葉留佳の目が点だった。

…やや苦しかったかしら。